句潤 / 秋雨の宴
UMB 2015 神奈川予選優勝 (!) の戦績を持ち、ソロ活動に加え、横浜のMPCバンドMEATERSなどで活躍する句潤 (クール) が絶好調のタイミングで、ファースト・アルバムをドロップ !
UMB 2015 神奈川予選優勝 (!) の戦績を持ち、ソロ活動に加え、横浜のMPCバンドMEATERSなどで活躍する句潤 (クール) が絶好調のタイミングで、ファースト・アルバムをドロップ !
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限定販売だったストリート・アルバム『未完の情景』から4年、いくつかのユニットや数え切れないフィーチャリングを経て、自身の正式なソロとして初めてのアルバムが完成した。
『未完の情景』リリース後も、そのタイトルからわかる通り、彼は自分の理想とする「完全なる情景」を追い求め動き続けていた。さまざまなフリースタイル・バトルで好成績を残し、仲間が増えればそれだけ曲も増えていった。イベントでもストリートでも?あらばサイファーし、息を吐くようにラップをする日々。後ろを顧みず走り続ける日々の中、横浜のMPCバンド、MEATERSに唯一のMCとして加入。
生粋のサウンドマン達に囲まれ、彼の感性はさらに研ぎ澄まされていく。そのMEATERS加入による進化は、ファースト・アルバムである本作「秋雨の宴」でも感じることができる。「WELLCOME TO MY WORLD」の言葉から始まる2曲目の「B-BOY-STANCE」にて、天才ビートメイカー熊井吾郎の緻密な音階で構成されたビートを、いとも簡単に乗りこなしている。歌うようにラップするMCはたくさんいるが、彼ほど自分のキーを理解しているラッパーはなかなかいない。今作は熊井吾郎の他にもU★SEIやCUT LEMONNなどMEATERSのメンバーを始め、BUNや呼煙魔、Dmtechと実に多様な実力派ビートメイカーと組んでいるが、それを曲順とリリック、ビートメイカー同様、区々たるフィーチャリング陣を巧みに絡め、間に挟むスキットなどの至妙な構成力で1つの流れとして作り上げている。その構成力に一役買っているのが、彼のリリックにおける表現力だろう。彼は難解な言葉を使わない。それは無知から来るものではなく、彼の掲げる「LIFE MUSIC」というテーマによるところが大きいのであろう。見栄を張り、気取って、ライムのために普段使わない言葉で飾るのではなく、あくまで等身大に、自分の経験を偽ることなく聴く者に伝える、そういった強い想いがこのアルバムからは溢れ出ている。ただ、等身大の表現にしてはあまりに完成されたフローであることは筆舌に尽くし難い。長く続いた秋雨の後に広がる、高く美しい秋の空のように、このアルバムを聞き終えた後には、あなたの心の中にも渾天が広がっている事だろう。
■PROFILE
横浜生まれで横浜育ちの生粋の浜っ子。生まれた時から全ての歯が生え揃っていたのは横浜のヘッズ達の中では有名なエピソード。中学生の頃「さんピンCAMP」の映像を観て、あまりのかっこよさに衝撃を受け、ラップを始める。どんなトラックでも、キーに合わせて時に固く、時にメロディアスに言葉を紡ぐ。普段の適当な会話からは想像できないような豊富な語彙力と、とても高い思考の瞬発力を備えており、UMB神奈川大会優勝などを始め、数え切れないほどのフリースタイル・バトルで好成績を収めている。ストリート・アルバム『未完の情景』さらにGL_WORDとして、ファースト(ストリート)アルバム『presistence of vision』やJAG-Z&句潤として、ファースト(ストリート)アルバム「THE GAP」をドロップしている。また、ファースト・ソロ・アルバムを2016年11月リリース予定と精力的に活動中。ソロの際はDJ DIG-ITとコンビを組んでいるが、まるで1つのアルバムを聴いているようなスマートなライヴはまさに阿吽の呼吸である。そして同じく横浜の泥酔系MPCバンド「MEATERS」のフロントマンとして、タクトの代わりにマイクを握り、変態達を指揮する。MPC4台の音圧にも負けない喉を持ち、音源、バトル、ライヴ全てにおいてフローや声質が安定している稀有な存在。