TOSHI a.k.a 美濃の蝮 / THE CHRONIC-L
TOSHI a.k.a 美濃の蝮が放つ初のソロ音源。MIXはDJ TETSU
RCSLUMとのDEALもかわした美濃の蝮。TOSHIの1st SHIT.
「東海地方随一の好事家であり、愛煙家。人は彼を『歩くヒップホップ』と呼ぶ。 TOSHI a.k.a 美濃の蝮が放つ初のソロ音源。」このOFFICIALの一言にTOSHIの魅力は詰まっている。RAPというよりは、HIP HOPを彼はREPRESENTしている。黒く泥臭いHIP HOPを強烈にREPしている。サンプリング主体の暖かみとファンクネス溢れるトラック。とにもかくにも真っ直ぐで男らしいタフでストロングさ。リズムの上で跳ね踊る様なRAP。本当に良い意味で、東海で最もど真ん中のHIP HOPを貫いているのが、TOSHI。もちろん、ど真ん中故に、音にのって、美濃のオリジナリティーを漂わせている。CAMPANELLAと共にRCSLUM RECORDINGSとの契約も発表されたがCAMPANELLAとは、またバランスの違う、濃さの故の軽快さはあるものの、とにかく濃い。濃い。というのが一番に来る。TOSHI蝮。新緑のクロニクル。チェックした方が間違いなく良いMIX CD。CAMPANELLA, NERO, ROYAL 59, SIGN, JOE-G, 火影MC, PORZ, ちょっQ, K-Lee, 呂布カルマ, AUGUST, YUKSTA-ILL等が参加。MIXはDJ TETSU "daddy-i"。
【PROFILE】
UMB2006本戦出場、東海地区最大のHIP HOP PARTY「SUPER BAD」MC BATTLEでの優勝など、TOSHIを語る上でフリースタイルバトルでの実績は欠かせない。岐阜県瑞浪市出身であり、その周辺地域を指す「東濃地方」の事を「DEEP EAST SIDE」と名付け広めたのもTOSHIだ。地元メンバーから結成された「現場叩き上げ」のリーダーとして1st ALBUM「SIX SENCE」を発売し、グループとして精力的に活動。以後2010年頃を境にソロとしての活動も再開した。
今回の「CHRONIC-L」は名古屋の注目レーベル「JET CITY PEOPLE」から発売される運びとなり、メンバーの"鷹の目"から頻繁に発信されるSOUND CLOUD上の楽曲においてもTOSHIの名をよく確認出来る。近年日本のHIP HOPシーンで流行(最早食傷気味ではあるが…)するオフビートタイプのラッパーとは一線を画し、確かなライムスキルとブラックユーモアを聴いてとれる。また、意識的なパンチラインを産む事が出来る数少ないタイプのラッパーとも言えるだろう。2011年には「24 BARS TO KILL」のリミックスやRC SLUM主宰のコンピレーションアルバム「THE METHOD」にも参加した。
「CHRONIC-L」は新曲、既存曲、客演曲など幅広い楽曲で構成され、フューチャリング勢やプロデューサー陣を見ても名古屋の確かな地盤を確認出来る。それは文字通り現場での活動(ライブ)を特に大事にしてきたTOSHIが得てきたプロップスの証明だろう。そして今回は彼が最も尊敬するB-BOYであり、所属するクルー「MYK CRU」の主宰"DJ TETSU a.k.a.daddy-i"が選曲とミックスを担当し、アルバムに更なる魅力を添えている。正に現場叩き上げ、生粋のMC「TOSHI a.k.a. 美濃の蝮」が放つ初のミックステープアルバム「CHRONIC-L」。特別な場所へトリップする際のお供に是非。
Text by 高橋佑輔 (C.O.S.A.)