BUPPON / 蓄積タイムラグ
「情熱」と「清算」2つのキーワードが支配するBUPPON待望の1st FULL ALBUM!!
情熱は場所を問わない」と叫んだ前作12inch「SYNCHRONICITY」から2年。地方でHIPHOPを続けるが故の思いなどは最早ありがちとされている中、アルバムの中でも一際存在感を放つのは、盟友 ALIEN ONE a.k.a 狂 が手掛ける、M2,M13であった。溢れる疾走感、時折火花が散る様な赤いビートの上で、狂気と貪欲さを覗かせながら核心をぶちまける M2「THE HEAT THEORY」 。高鳴る鼓動、哀愁漂うビートの上に、自ら背負った宿命に縛られるその様、意地、己に対する情けさえも書き記した M13「THE ZEAL THEORY」。とても有りがちなどという言葉では済まされない、切っても切れないBUPPONのルーツがここにある。こうして一つ目のキーワード「情熱」が完成する。
だが何故これらがアルバムタイトルにならなかったのか? という疑問と同時に二つ目のキーワード「清算」が浮き彫りになってくる。その謎を解き明かすのが、BUPPONの実弟GIZMOが手掛ける M14「蓄積タイムラグ」である。どこか懐しさを感じる温かみのあるビートの上で洗いざらい自分の過去を清算していくその様子は一見開き直りとも取れるのだが、不思議と穏やかさに満ちている。一切の抵抗をさせないその何とも言えない雰囲気に、あなたも気づけば心掴まれ、自分と重ねてしまっていることだろう。突然の大雨、その後の晴れ渡る空の様に、この楽曲は涙と清々しさをくれる。スラングやHIPHOP用語が一切ない、どこにでも落ちてる言葉で完成された M14『蓄積タイムラグ』これを表題曲にした意図、「清算」の終点はあなた自身で確かめてほしい。
客演には以前から交流の深いKEMUI、MICHITA。唯一の実験的要素でもある、Olive Oilがトラック参加。BUPPON独自の目線で描かれた楽曲、全15曲収録。
PROFILE
時は2002年、場所は山口県徳山市(現周南市)初めて遊びに行ったクラブでまさかの初ステージ。興奮後に襲う根拠の無い悔しさからヒップ・ホップ、ラップの魔力に心奪われるのは時間の問題だった。自分が信じるヒップ・ホップの表現の場を渇望し、それに引き寄せられるかの様に出会った仲間(現AXIS FAMILY)と共に2005年、今の地盤となる主催イベント 「AXIS」を始める。出来る事は全部自分達でやるDIY精神をモットーに活動を続け、全国各地のアーティスト達とも共演し刺激を分け合っている。2008年にはフリー・スタイル・バトル「ULTIMATE MC BATTLE」の 広島予選にて優勝。決勝大会出場を果たす。同年末には自主レーベル「THE AXIS RECORDS」を立ち上げ、1st 12inch EP『SYNCHRONICITY』を500枚限定でリリースする(現在完売)。そして2011年には、待望の1st full ALBUM『蓄積タイムラグ』を完成させ、初となる全国ツアーや、 ILL DANCE MUSICのDJ DOGG aka PERROとMICHITAのコラボALBUMに楽曲提供、KARASS CASTLE のコンピレーション・アルバムに楽曲提供などその勢いは当然の如く留まる所を知らない。抵抗知らずな 人間味溢れるBUPPONのLIVE、音源はまさに表裏一体。畑を超え届かせるその「声」を是非実感してほしい。2002年から続く渇きは未だ満たされる事はない。