Bic / 傾奇者弐
「ただそこにいる」だけでクルーの欠かせない精神的支柱を成す重要人物として圧倒的な存在感を放つ者がいる。それが高槻出身、1987 年産まれのラッパー、Bic という漢だ。待望のセカンドアルバムをリリースする。
国内有数のストリート・カルチャー発信地、大阪。そんなスリリングな街の夜を彩るHiphop の「現場」シーン最前線において、最も「旬」を感じさせる存在が北摂(大阪北部)をRep するHiphop 集団、TORNADO であることに異論を唱える者は少ないだろう。そんな個性派揃いの異能集団にあって、饒舌なフロント・マンでもなく、トリックスターでもない、しかし間違いなく音源、Live で、そしてある時は竜巻の中心のような静かな物腰で、「ただそこにいる」だけでクルーの欠かせない精神的支柱を成す重要人物として圧倒的な存在感を放つ者がいる。それが高槻出身、1987 年産まれのラッパー、Bic という漢だ。彼のマイク稼業の始まりは2011 年、キャリアのみを見れば決して長いとは言えないが、十代からDJ Screw、Lil' Flip といったSouth Hiphop の魅力を肌で感じ、物真似ではない独自のノリと解釈で吸収し、同時に北摂という関西屈指の特殊な磁場=ごった煮のユニークなシーンを通じて長年培われてきた自らの美学、すなわち生き様としての「Hiphop」を誰よりもストレートに表現し、核心を突くリリックスの数々は、他のMC を軽く凌駕する説得力に溢れている。TORNADO としての活動のみならず、単独名義での音源をリリースし、ソロ・マイカーとしてのキャリアを積んだ2019 年、満を持して1st アルバムをリリースした2020 年、そして2022 年待望のセカンドアルバムをリリースする。鍛え抜かれたヘヴィ級ボクサーのように、Bic のパンチ・ラインがあなたの耳を鋭く、重く、撃ち抜くはずだ。