PePe & Jony the sonata / paper.cheeze.plate.
PePe & Jony the sonataのデビュー作となるこのアルバムは、CARRECがフルプロデュース
PePe & Jony the sonataのデビュー作となるこのアルバムは、昨年12月にSTAND OUTをリリースし、自身のその際立ったサウンドプロダクションを日本語ラップシーンに強く印象付けたCARRECがフルプロデュースする。
うねるベースにシンプルなドラムが幕開けの合図となるM2「JP SHIT」は彼らなりのファンファーレだ。
M6「SUBLIMINALone feat.Decibel147」では金沢(KNZW)のスタイルを薄めることなく伝導するMC、Decibel147(FooDooJoe Production)の参加でより一層楽曲にグルーヴ感を持たせることに成功している。
その後はJony the sonataのソロ曲とSkitを挟み、アルバムの折り返し地点となるM9「thinking deep feat.TSUBASA」へと物語は続く。
レーベルメイトであるSingerのTSUBASAを迎えたこの曲ではJony the sonataがilla Jを彷彿とさせるフロウを披露、TSUBASAの持ち味のロウトーンボイスがいかん無く発揮されたHOOKは必聴。
そしていよいよアルバムも終盤となった頃、ソウルフルなホーンが響き渡る。
眠気を吹き飛ばすような骨太ドラムが背筋をシャキッとさせるこのM14「Crock Party pt.2」は2010年にPePeが制作したEP「Door of Junk」に収録されている「Crock Party feat.Jony the sonata」の続編である。
2人の結成の元となった曲の続編ということで随所に前作のリリックを引用するなど、遊び心も忘れず混ぜ込んでいる。
北陸最大の繁華街、金沢市「片町」の一角に時代から忘れ去られたまま無言で佇む場所がある。
まるで戦後かのようにバラックな建物が並ぶその場所は、夜になると歴史ある飲み屋街へと変貌する。
華やかさとは一切無縁なこの場所で心地よいRudeさを身にまとい、裏路地で息を潜める2人組がいる。
浮ついたフレーズなど一切なく、錆びたスピーカーから鳴る地を這うようなベースラインが今夜も金沢の街をざわつかせる。
■アーティスト詳細■
PePe & Jony the sonata-ペペアンドジョニーザソナタ-
石川を中心に活動するMC2人組。POCKET PARK RECORDS及び石川RAP委韻会(IRI)所属。2010年結成。
PePeのまとわりつく様なフロウと、Jony the sonataの卓越した独特の言葉選びのセンスはすでに北陸で唯一無二のスタイルを築いている。
極めて小さなコミュニティエリアの中で形成され成熟した、金沢(KNZW)のグルーヴを見事に体言する証人たちは、今日も濃密なタッチで色褪せた街並みをスケッチする。
90'sライクな骨太サウンドプロダクションを地で行きつつも、どこか聞きやすさが滲んでいる楽曲が多いのは、2人が愛するHard 2 Obtainの影響かもしれない。
日本語ラップ未開の地「金沢」からPOCKET PARK RECORDS第三弾アーティストPePe & Jony the sonata、ついにデビュー。